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ルーマニア、日本人女学生殺人事件を考える。


最近、ニュースではルーマニア日本人女性殺人事件が大きく取り上げられています。
ニュースの詳細は以下のURLから確認してください。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120821-00000584-yom-soci

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120821-00000004-jct-soci

私はこのニュースを見て驚きました。
なぜなら、私は2年前にヨーロッパ一周をしたときにルーマニアの首都ブカレストを訪れていたからです。

まずはブカレストの街を紹介したいと思います。
私はハンガリーのブダペストから鉄道でルーマニアのブカレストに行きました。
街に出て驚きました。
 西ヨーロッパや中央ヨーロッパの国々と比べて東ヨーロッパは街の風景が殺伐としていました。次に訪れたブルガリアでも同じことを感じました。
 建物もヨーロッパらしい雰囲気はあるもののどこかものさびしさが漂っています。
 これは旧共産党本部です。ルーマニアでは1989年12月に一般市民の虐殺が行われ、故チャウシェスク大統領はこの建物の屋上からヘリコプターで逃亡したそうです。
 これはルーマニア国立歴史博物館です。古代ダキア人の宝飾品や中世から近代に書けての民族衣装や宝石が展示されているそうです。
 これは街中にある川と住宅ですが、非常に殺伐としていて活気があまりありません。
 これは国民の館と呼ばれている建物です。故チャウシェスク大統領が日本円にして約1500億円を投じて造らせた未完の宮殿。地上8階、地下5階、地下最下層は核シェルターになっていて、部屋数は3107にものぼる。世界の官庁、宮殿などの建物の中では、アメリカのペンタゴンに次ぐ規模の大きさです。宮殿を支える大柱は白、赤、黒、ピンク、ベージュ色の大理石で、ルーマニア全土から集められたそうです。
 この「国民の」という名ばかりのチャウシェスクの私欲を満たすためだけの建物のために、国民は飢餓を強いられていたのです。この事実を知ってから見た宮殿はとても切なかったです。
 ルーマニアの建物は全体的に色味が抑えられていて、造りもどこか古風です。
 これは1922年に第一次世界大戦の勝利を記念して造られた凱旋門。「バルカンのパリ」と呼ばれていた頃の象徴です。
そしてここがあの殺害された女子大生が夜中に空港から目指していたブカレスト駅です。


私が実際にブカレストの街を訪れて感じたのは雰囲気が西洋とは全く異なり暗いということです。街も殺伐としていて、街には浮浪者も多く恐いという印象を受けました。

私の知人はこのブカレスト駅で親切を装った人について行ったらお金を脅し取られたという人もいます。また、旅の途中でも日本人の方からルーマニアでの危ない話を聞かされていたので、私は夕方暗くなってからは外に出歩かないようにしていました。

夜に駅にいると現地の男性が私に話しかけてきて「きのう電車で日本人が殺された。ここの電車は現地人がいっぱい乗ってて危ないから安全なところを教えてあげるからついてこい。」と実際に私も言われました。被害にあった話を聞いていたので警戒してついて行かなかったのですが、もし実際について行っていたら、、、と考えるだけで恐ろしいです。

おそらくこの女性はとても不安だったのだと思います。そんな精神状態のときに優しく声をかけられるとついて行きたくなってしまうものです。私も不安な気持ちを抱いてベトナムを訪れ、声をかけてくれた優しい人にだまされてお金を取られた経験があります。

私は海外に出ることが悪いことだとは思いません。しかし、きちんと訪問する国の歴史や情勢はしっかり知っておくべきだと思います。それは訪問国を楽しむためであり、かつ自分を守るということにもつながるからです。

こういう事件があったから怖いからもう海外には行かないという考えをすぐに持ってほしくはないです。しかし、海外に行く前はしっかりと準備をしなければならないと思います。もちろん、準備を完璧にすれば100%安全という訳ではありません。しかし、準備をしっかり行うことで安全の確率を高めることはできます。結局は個人責任という所に落ち着くかもしれませんが、私は安直な考えで海外に行くのは止めるという考えに至ってほしくないのです。

この事件を契機として一度、海外と安全というものを考えてみて下さい。

このブログの現地の説明にはダイヤモンド社の「地球の歩き方〜中欧〜’09〜10」を参考にさせて頂きました。
http://www.arukikata.co.jp

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